変形性股関節症による股関節の痛みを楽にする運動療法3選|大阪府箕面市

変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減り、時には炎症を引き起こし、痛みや運動制限をもたらす慢性疾患の中でも代表的なものの1つだ。一般的には加齢によって進行し、股関節が変形することで痛みを引き起こすと言われている。だけど、正しい運動療法を続けることで、変形があっても痛みを軽減することができるし、日常生活の質を向上させることも十分できる。

今回は、変形性股関節症による股関節の痛みを楽にするおすすめの運動療法を3つほど紹介するので是非最後まで読んで実践してほしい。

変形性股関節症による股関節の痛みが運動療法で楽になる理由

よくある誤解として、「変形している股関節が痛みを出している」という考え方がある。しかし実は、股関節自体から痛みが出ることはほとんんどない。股関節からくる痛みというのは、変形が末期まで進行している状態、つまり、股関節が完全に癒着して股関節の可動域がほぼ0。という状態だ。無論、股関節が可動しないので歩くことも全くできない。

あなたはいかがだろうか?痛いなりにも股関節の曲げ伸ばしができたり、足を引きずりながらでも歩くことができるのではないだろうか?もしそうならば、あなたの股関節の痛みは股関節周りの筋肉の硬直からきていることが考えられる。変形があっても筋肉を動かしたり伸ばしたりすることで痛みや動作制限を緩和することが十分できるので、変形性股関節症という病名にとらわれず、痛みや動作制限などの症状に目を向けて治療を進めていきましょう。

運動療法のメリット

①筋力強化で股関節をサポート

股関節を動かしているお尻と太ももの筋肉を鍛えることで、股関節の安定性をサポートして動作時の股関節への負担を軽減できる。

②柔軟性を高めて股関節の動きをスムーズにする

運動療法にはストレッチも含まれる。硬直した筋肉をストレッチで伸ばすことで股関節の柔軟性が高まり可動域が広くなってスムーズに関節運動ができるようになる。

③炎症を抑えて症状を緩和

股関節の負担が大きいと時に腫れや熱感を伴った炎症が起こることがある。炎症が起こると痛みも増強するが、運動療法を行うことで血流が促進されて炎症を抑えることができる。炎症が治まることで強い痛みが楽になることもよくある。

股関節の痛みを楽にする3つのおすすめ運動療法

運動療法を始める前に、簡単なウォーミングアップをしてから行うように推奨されているが、私がこれから紹介する方法は激しいものでもないし難しくもないので、ウォーミングアップなしで始めていただいても大丈夫です。

お尻の筋肉(殿筋群)のストレッチ

別アングル↓↓

①仰向きに寝て脚を組む

②脚を組んでいる時に下になっている方の脚の太ももを両手で抱える

③抱えた脚を自分の胸に近づける(お尻やもも裏が伸びている感じがしたらそこで止める)

④その姿勢で10秒ストレッチする

これを1セットとして、一日3~5セット行いましょう。朝・昼・夜、毎食後など、薬を飲むように時間帯を決めておくと忘れにくくなる。

インサイドラインストレッチ&トレーニング

聞いたことがない言葉なのは当然。なぜならこれは私が作った概念だからだ。

インサイドラインとは、脚部の内側を通る筋肉で、私たちが立位(立つ・歩く・走るなど)の時に体幹を安定させる役割を担っている。

生活リズムの変化や過去のケガなどが原因で無意識的に間違った体の使い方を続けていると、インサイドラインの筋肉が硬直して膝や腰、股関節や足部などの部位に痛みが出やすくなる。

これから紹介するのは、インサイドラインの硬直の緩和・筋肉の強化をして痛みを改善しながら予防していく方法だ。簡単にできるので是非実践してみてほしい。

インサイドラインストレッチ(硬直の緩和)

①椅子や膝くらいの高さの台などを用意して、土踏まずを下に向けて足を乗せる。この時膝を伸ばす。

②足を乗せている方向に上半身を側屈する。

左右10秒ずつのストレッチを1セットとして、一日3~5セット行いましょう。

インサイドライントレーニング(筋肉の強化)

①タオルやクッションなどの柔らかいものを2つ用意する。

②椅子に座ってそれぞれを膝の間と内くるぶしの間に挟む。

③挟んだクッションを落とさないように脚を上下に動かす。動かすのがきつい場合は脚を浮かせるだけでもOK。また、座面に手をついたり背もたれをつかってもOK。

10秒動かす、浮かせる場合は10秒キープを1セットとして、一日3~5セット行いましょう。

正しいフォームでウォーキング

患部に痛みやだるさなどの違和感があると、その部位をかばって歩く時に、

①腕の振りが弱く

②歩幅が狭く

③目線を下げて

歩いてしまう。

これだと、いくら治療を続けても良くならないので、

①腕を振って

②歩幅を広げて(脚の動きを意識するよりおへそを前に出すイメージで歩くとやりやすい)

③目線を上げる

最初は少し難しいかもしれないけど、この3つを頭に置いて歩いてみてほしい。

この歩き方ができるようになると、少ない力で体が動かせるようになるので症状の悪化を予防できる。

無理のない運動療法で股関節の痛みを解消しよう!

変形性股関節症による股関節の痛みは、生活の質に大きな影響を与えるが、無理のない正しい運動療法を行うことでちゃんと症状を管理できるようになる。変形性股関節症の運動療法として一般的に推奨されているものとして、自転車乗り、水中エクササイズ、ヨガ、ピラティスなどがあるが、これはもっと股関節の状態が良くなってからさらなる健康の向上を目指して行うものと私は考えているので、今は今回紹介した運動療法で経過を観察してほしい。

もしわからないことや質問があれば、わからないままにせずにすぐに私に連絡をしてほしい。一緒に健康な体を作っていきましょう!

あなたの悩みが一日でも早く解決することを心より願っています。

【予約制】