当院を受診される膝痛患者さんからよくこのようなことを言われます。
「ここ最近で体重が急激に増えたから膝が痛くなったんだと思うんです…」
今回は、膝の痛みの原因としてよく挙げられる「急激な体重増加」について一緒に考えていきたいと思います。
この記事の目次
体重は急激に増えない
最もよくある例として、
「1ヵ月で10㎏増えた」
これで考えたいと思います。
1ヵ月=30日で10㎏増やそうと思ったら、
3日で1㎏
増えないといけません。
これは急激な体重増加でしょうか?
膝関節は体重に順応する
急激な負荷というのは、一瞬のうちに重量物を受け止めるような時にかかります。
それであれば膝を損傷することをあり得ると思います。
ですが、体重というのは一瞬のうちに増えるということはありません。患者さんが認識している急激な体重増加は、客観的にみると「徐々に体重が増えた」という見方になります。
そして、膝関節は体を支える重要な関節の一つなので、とても丈夫で強靭にできています。
急激な負荷がかからない限り、徐々に増える体重などの持続的な負荷に対して、順応して体を支えることができます。
体重増加と膝の痛みは別物として考える
体重が増える原因と膝が痛くなる原因は共通していることが多いです。
それは、
動かない生活に慣れていること
です。
現代社会において、よく言えば「便利な生活」になったことで、家事、仕事、移動などほとんど体を動かすことなく物事が済ませられる。
これが災いして体脂肪の燃焼が少なくなって水分の代謝が落ちて体重が増えたり、また、膝関節を動かす太ももの筋肉が硬直して可動域が狭くなったりすることで痛みを感じやすくなってしまいます。
動かない生活⇒体重が増えた⇒膝が痛くなった
という流れではなく、
動かない生活⇒体重増加&膝が痛くなる
動かない生活に慣れていることで、体重増加と膝の痛みが同時進行で起こっているというのが実態です。
なので、膝の痛みは体重が増えたことでの副産物ではなく、動かない生活に慣れてしまったことで起こった症状のうちの2つですので、全くの別物と捉えなくてはいけません。
体重が増加しても動いていれば膝の痛みは起こりにくい
お相撲さんは、体重を増やしているのに膝を痛めずに力強い取り組みができるのは、「動いている」からです。
もちろん、ただの運動ではなく激しいお稽古なので体のケアには十分気を配っているはずですが、体重を増やしてもしっかりと体を動かしていれば膝を痛めるリスクは軽減できます。
簡単なことから始めて体重も減らして膝の痛みも解消しましょう
いきなり激しいトレーニングなどをする必要はありませんが、まずは、買い物に行く時は歩いて行ってみる、テレビを観ながらストレッチをしてみるなど簡単にできることから始めてみましょう。
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