今回は、腰椎椎間板ヘルニアでやってはいけない治療とやるべき治療についてお話していきます。
やってはいけない治療というのは、単に効果がないだけではなく場合によっては腰痛や足のしびれが元々の状態より悪化することもあるということなので、あなたが今されている治療と照らし合わせて、もしやってしまっているなら今すぐ中止して、後半でご紹介する方法に切り替えて下さい。
この記事の目次
やってはいけない治療①:安静にする
最もやってしまいがちな対処法ですが、実は椎間板ヘルニアは安静にするとかえって進行しやすくなります。
安静にするということは、筋肉や関節を動かさないようにするというです。体の動きが止まると腰椎の可動性がどんどん狭くなり、腰椎にかかる負担を分散できなくなるのでヘルニアが余計に飛び出してしまいます。
やってはいけない治療②:腹筋運動
これもよく病院で指導されたりネットの受け売りでよく見られますが、椎間板ヘルニアは体を前屈姿勢にすると悪化しやすくなりますのでこれもNGです。
いつも痛みやしびれを感じていると無意識に腰をかばって生活しているので、そんな状態で運動すると必要以上に筋肉を使うのですぐに筋疲労が訪れますし、ましてや今まで腹筋運動をする習慣がなかった人が急に腰に負担のかかることをすると一気に体が硬直して痛みやしびれに敏感になってしまいます。
腰椎椎間板ヘルニアの正しい治療の進め方
椎間板ヘルニアによる腰痛や足のしびれは、ヘルニア自体を治さなくても腰椎にかかる負担を取り除くことができれば改善することがよくあります。特に腰を支えている筋肉の動きをスムーズにすることで痛みやしびれが解消するケースがかなり多いです。
当院では、筋肉を緩める施術に加えて、以下にご紹介するセルフケアと生活動作の指導をしています。
ヘルニアによる腰痛や足のしびれを治したいけど、都合が合わなくてなかなか通うことができないというあなたは是非参考にしてみて下さい。
治し方①:腰の筋肉を緩めるストレッチ
椎間板ヘルニアがある人は特に、腰を側屈したり捻ったりする時に使う「腰方形筋」と、腰を前屈する(お辞儀する)時に使う「腸腰筋」が固くなって緊張しています。
この2つの筋肉を緩めることで腰椎の可動域が広がり痛みやしびれを感じにくくなります。
腰方形筋のストレッチ
写真のように、座った状態で脚を反対側に乗せて体を上半身を側屈させます。脇腹が軽く伸びている感じが出たらその姿勢を10秒間キープしてストレッチします。
10秒間伸ばすのを1セットとして、一日最低3セット(朝、昼、夜など時間を空けて行うと効果的)行いましょう。
腰方形筋のストレッチの動画解説はこちら↓↓
腸腰筋のストレッチ
写真のように、立ち姿勢で脚を椅子やベッドに乗せて、上半身を軽く反らし膝を曲げていきます(膝を曲げるのが困難な場合は反対側の脚で踏ん張って上半身を前に出して重心を前に移動させながら伸ばして下さい)。
足の付け根が軽く伸びた感じが出てきたら、その姿勢を10秒間キープしてストレッチします。同様に一日最低3セット行いましょう。
腸腰筋のストレッチの動画解説はこちら↓↓
治し方②:歩き方の見直し&改善
筋肉を緩める方法がわかったら、次は緩めた筋肉がまた固まらないような生活動作をしなくてはいけません。特に椎間板ヘルニアがあると腰をかばって必要以上に筋肉に力を入れて日常生活を送っています。
特に普段歩く時に腰をかばって、
●腕の振りが弱い
●歩幅が狭い
●目線が下がっている
無意識的に、できるだけ動きを小さくして負担がかからないように歩いてしまいがちですが、最初にお伝えしたようにこれはやってはいけない治療である「安静」と同じです。
かばって歩けば歩くほど、筋肉や関節が動かなくなりヘルニアが進行したり痛みやしびれが取れない体になってしまいます。
少し怖いかもしれませんがヘルニアを恐れずに、
◎腕を振る
◎歩幅を広げる
◎目線を上げる
この3つを意識して、体を大きく使ってできるだけ早く動かしましょう。実はこの方が筋肉や関節の可動域が広がって動きがスムーズになりやすく、体が痛みやしびれに対して強くなります。
正しい歩き方の動画解説はこちら↓↓
治し方③:立ち上がり方の見直し&改善
筋肉や関節を固めてしまうもう一つの要因として、「椅子から立ち上がる時の動作」が挙げられます。
歩く時と同様に腰をかばって、
●膝に手を置いて手で脚を押さえつけるように立つ
●痛みを感じないようにゆっくり立つ
これはいわば、「空気イス」をしているのと同じ状態です。全身の筋肉をガチガチに固めて敢えてしんどいことをしてしまっているのです。
歩く時と同じように、ヘルニアや痛みを恐れずに、
◎早く立つ
◎座面やひじ掛けを押すように勢いをつけて早く立つ
筋肉に無駄な力を入れる時間を短くして、筋肉が固まりにくい状況を作っていきましょう。
正しい立ち上がり方の動画解説はこちら↓↓
正しい知識があれば腰椎椎間板ヘルニアなんて怖くない!
実は、椎間板ヘルニアによる腰痛というのは、極めて稀だということが近年の医学研究で明らかになっています↓↓
【NHK健康チャンネル】より一部抜粋
痛みやしびれの原因の多くは、先ほどご紹介した筋肉の緊張によるものだったり、普段の日常生活動作で気づかないうちに自ら腰椎の動きを悪くしてしまっていることだったりします。
ヘルニアがあるからといって必ずしもそれが原因で痛みやしびれが起こっているとは限らないので、
「ヘルニアだからできるだけ動かさないように…」
「ヘルニアを治さないと腰痛や足のしびれは治らない…」
という固定概念にとらわれずに、もっと柔軟にご自分の症状を整理して、痛みやしびれの本当の原因は何なのか?どういう治し方が最も効果が高いのか?を冷静に考えられるようになりましょう。
追伸…
椎間板ヘルニアによる腰痛や足のしびれを改善するために、まずはヘルニアに関する正しい知識を身につけること、痛みを恐れずにしっかり体を動かすことが鉄則です。
今回ご紹介した意識改革と対処法で治療を進めていただいて、それでも改善がない場合は、セルフケアや体の使い方が正しくできていないか、ヘルニアに対する恐怖心がまだ残っているかのどちらかです。
そういう時はあなた一人だけで何とかしようとしても上手くいきません。
無理に自分一人だけで何とかしようとせずに、予定を調整して最寄りの治療院でアドバイスをもらいながら治療を進めていくか、当院が近ければ一度ご相談下さい。
▼当院のヘルニア治療の詳細はこちらをご覧下さい▼
https://k-reple.com/symptom_menu/%e8%85%b0%e6%a4%8e%e6%a4%8e%e9%96%93%e6%9d%bf%e3%83%98%e3%83%ab%e3%83%8b%e3%82%a2
▼当院の腰椎すべり症・分離症治療の詳細はこちらをご覧下さい▼
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